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| このページでは，知己君の同級生である小学４年生の砂坂輝さんが，総合学習の「いのちの学習」で作った絵本をご紹介します。輝さんは，「総合」の学習テーマに自ら進んで「いのち」を選んだのだそうです。わたしのところにも，調べ学習ということで資料を借りにやってきてくれましたが，誕生から死まで，自分なりに調べてまとめたいと意欲的でした。そして，「知己君が亡くなったことを大事にしたい，『いのち』ということをしっかり考えたい」と話してくれました。 完成したこの絵本は，１１月１７日の知己君の命日に，お父さんに届けられたそうです。わたしもさっそく読ませてもらいましたが，輝さんの中で，知己君はしっかり生きている…と感動しました。この感動を，たくさんの方に伝えたくてこのページを作りました。もちろん，輝さんにも許してもらいました。感想を送っていただけるとありがたいです。 |
すなさかあきら 作
「うわぁん，いやだよう。
学校なんかいきたくないよ。」
ぼくは，学校がいやで，泣いていたときがある。
だけど，知己君はすごい人だった。
最初に会った日，
「どうしたんだろう。」
と，思った。
知己君は，病気でかみの毛があまりなく，ぼくは，
不思議な人だと思った。
でも，先生が，
「知己君は病気なんだよ。」
と，言ったとき，
かわいそうだなぁと思った。
でも，そんなことは言わないで，
ぼくは知己君といっぱい遊んだ。
一日がすうっと消えさっていくように，
時間がなくなっていった。
きっと知己君は，
まだいっぱい遊びたかったと思う。
ちょっとの熱でも病院に行き，
学校をいっぱい休まないといけなくなった。
先生は，さびしそうに，
知己君が休んだ理由を言った。
いっぱい手紙を書きながら，
ぼくらは知己君の帰りをまっていた。
でも，１１月１７日
７さいと２か月のみじかい命だった。
でも，ぼくは，
みじかい命の知己君と出会った時間から，
強い気持ちと，
命の大切さを，
教えてもらった。
知己君がなくなったとき，
ぼくは，おそう式に出ることにした。
そして，いっしょうけん命に
知己君への手紙を書いた。
おそう式のとき，
ぼくは，手紙を読むと，
すぐに帰った。
あの日から，知己君も，
ぼくといっしょに１年１年あがっていって，
今はもう，
４年生になっている。
４年生の運動会のときは，
知己君の写真をもって行進した。
ぼくは，知己君がなくなってから，
知己君のたんじよう日のときは，
手紙を書いている。
そしてぼくは，ときどき思う。
知己君は，
何のために生まれてきたんだろうって。
死ににきたのかなあ。
でも，ぼくは，思う。
知己君は，ぼくたちに
本当の
命の大切さをおしえる
天使だったんじゃないかなぁって。
ぼくは，知己君から，
お金じゃ変えない命，
スーパーじゃ売っていない命，
一人一つしかもっていない命，
だから，
一人が死ぬと，
まわりの人が悲しむことを，
おそわった。
ぼくは，
知己君は，ぼくたちに
もっと生きていることを
感じてもらいたいと
思っているだろうと思う。
知己君へ，
ずっと友達だよ
四年生の輝より
